メキシコ編 広大砂漠プエルトペニャスコ3〜泥・線路・水〜

人は,めったにないことに対して,十分な準備をしない。

 

東京に少し雪が降ると電車が止まったり,転んでケガをする人がいたりするのを,雪国の人はあきれて見るだろう。

 

 

雪国の人の気持ちがよくわかった。1日,日本でいうと普通の雨が降っただけだぜ。

 

軍隊が出動して,砂を入れて何とか道路を走れるようにしている。

街中の道で,足首ぐらいまでの水が道路にたまっていた。

街の排水能力がとても低い。

 

 

自転車を押して歩き,少しでも浅いところから進んで,30分かけてようやく町を出る。

150km走るというのに,先が思いやられる。

 

 

 

 

そこからは順調に走れた。曇りなので,とても涼しい!

ああ,暑くないってこんなに幸せなことだったんだ!

 

 

1時間ぐらい調子よく走っていると・・・。

あれ,何だか道の途中なのに車がたくさん止まっているなあ。事故かな?

 

 

へえー,川があったんだ。

 

 

 

 

いやいやここ道路でしょ!

「ももぐらいまでの深さになっているぞ!」

と兵士が教えてくれた。これは,自転車を押してでもきついかな。

 

さて,どうするか。

辺りを見渡すと,少しはなれたところに線路がある。

よし,線路の上をしばらく行って,道路が水没していないところまで行こう。

 

 

しかし線路までは,すべりやすい泥の道。

タイヤが泥を巻き上げ,あっという間に自転車が泥まみれになる。

お,重い・・・。

 

ようやく線路に着くが,線路は少し高いところにある。

困っていると,近くにいた工事の人がいっしょに持ち上げてくれた。助かったぜ。

 

 

少し線路を歩くと・・・

この先に道はないぞ」

先の方を見に行っていたおっちゃんがそう行った。

「戻るんだ」

 

 

ガシャン!

 

 

思わず自転車を投げ出す。こいつ,俺の苦労も知らないで・・・!

※注(おっちゃんは何も悪くありません。)

 

 

線路があるんだから進めるだろ!

 

おっちゃんの言葉を無視して,先に進む。

 

 

 

線路の上にも枝がたくさん流れてきていて,とても進みづらい。

ガタガタして仕方ないので,細いレールの上に自転車を乗せるという曲芸のようなことをして少しずつ進む。

写真は取れなかったけど,線路の石も全部流されていて,下が川になっているところもあった。

 

 

ああ,さっきのおっちゃんはここのことを言ってたんだな。

しかーし,サトウの進む意思はこの程度では全く折れない!

自転車は細いレール,自分は枕木(石だけど)の上を踏み外さないように集中して進む。

 

 

 

3kmぐらい歩いて,そろそろいいかな,と道路に戻ると・・・・

うわ,まだだった!

 

ここもひざぐらいまでの深さはある。さらに,川のように左から水が流れてきている。

 

 

 

行ったらあ!

いいかげんイライラしていたので自転車を押して進む。

 

 

水の流れにすこしよろめいたけど,ぬれただけであっさり通過。

荷物はけっこう高い位置にあるし,防水なので大丈夫だった。

なんだ,最初から思い切って行っていればよかった。

線路の上を歩くことなかったよ!

 

 

それから100km地点でようやく店らしきものを発見。

扉が開いていなかったけど,しばらく休んでいると中からおばあちゃんが出てきて,水と冷たいコーラを売ってくれた。中は普通に生活している家って感じだったけど・・。

 

 

そして,夕方にプエルトペニャスコに到着。久しぶりの150km。アクシデントで自転車が泥だらけになったけど,風に助けられて何とか走りきることができた。

この街ではゆっくり2泊しよう!

 

 

 

 

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